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相続問題のポイント
相続について学ぶ
- 種類別相続手続きについて
- 1不動産
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- 4各種事業
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- 6借金
- 7生命保険金
- 8死亡退職金
- 9ゴルフ会員権
- 10財産分与請求権
- 11公営住宅の使用権
- 12墓地などの祭祀承継
- 13遺産分割後の手続き
法律相談に関するQ&A
6 遺言書を発見したら
■検認手続
遺言者が死亡したことを知ったときは、遺言書を預かっている人と遺言書を発見した相続人は、遅滞なく家庭裁判所にその遺言書を添えて検認の申し立てをします。検認手続は相続人に対して遺言の存在と内容を知らせるとともに、遺言の形状、加除訂正の状態、日付、署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防ぐ手続です。遺言の有効無効を判断するものではありません。(遺言者がかいたものではないとか、自由な意志で書いたものではない、遺言能力に欠けていたなどして無効を主張する場合には別に訴訟手続きを擦る必要があります。)
遺言書の内容を実現するには検認手続は不可欠で、検認手続を経ていない自筆証書遺言に基づいて不動産の登記をしようとしても、登記所では受け付けてもらえません。検認手続には1、2カ月かかります。法定相続人全員の戸籍謄本、住民票などを用意して、全員が家庭裁判所に招集されます。検認手続を怠ると、5万円以下の過料に処せられます。遺言書を発見した時に隠したり捨てたり、変造したりすると、法定相続人の場合は、相続人の地位を失うこともあります。検認を終えた遺言書は、申し立てをすればその旨の証明がなされます。公正証書遺言の場合は検認手続が不要です。
遺言書が封印されていてもいなくても検認手続は必要です。遺言書に封がされているときは勝手に開封することが禁じられており、検認の手続の中で開封されます。家庭裁判所は、相続人や利害関係者を立ち会わせたうえで、遺言書を開封し、遺言の方式に関する事実を調査して調書を作成します。誤って開封してしまった場合でも、遺言の効力には影響がありませんが、検認の申し立てをしなかったり、故意に遺言書を開封したりしたときは、5万円以下の過料に処せられる場合があります。
■複数の遺言書
遺言書が数通見つかった場合は、遺言者の死亡した時点に一番近い時期に作成された遺言のみが効力を持ちます。自筆証書・公正証書・秘密証書などの方式の違いによる効力の優劣はありません。作成の時期だけを比べて、新しい遺言が優先します。同じ事柄について前後2通の遺言で異なる処分をしている場合には、後の遺言で前の遺言が変更されたとみなされます。異なる事柄についての内容であるならば、作成時期の異なる数通の遺言であっても、どの遺言も効力があります。
■遺言と遺産分割協議
遺産分割協議で遺産分割をし、相続手続きを済ませた後に遺言書が出てきたときは、原則として遺言が優先します。もっとも相続人全員の合意で遺言に反する遺産分割協議をすることやすでにした遺産分割協議を維持することも可能です。再分割の場合、相続人のうち1人でも遺言を理由に遺産分割協議に異議を唱えれば遺産分割のやり直しになります。遺言で何らの処分もしてない財産があれば、相続人間で遺産分割協議をすることになります。
遺言による認知があった場合で被認知者を無視した遺産分割協議や、遺言による廃除があった場合で被廃除者を加えた遺産分割協議はそれぞれ無効になります。財産を処分済みの場合は価格による支払いで解決します。
遺言で遺言執行者が選任されていた場合には、相続人は遺言の執行を妨げることができません。遺言執行者が再分割か遺産分割協議の追認かを判断します。
■遺言無効の訴え
被相続人の死後にいきなり、特定の相続人に全財産を相続させる旨の遺言が発見されたケースもあります。遺言の内容があまりにも一方的で、特定の相続人にだけに有利に書かれていた場合は、自筆であるかどうかや署名の真性などを問題にされることがあります。自筆であるかどうかを争うには、手帳や日記など、比較材料を用意しておくべきです。鑑定は専門家を依頼します。遺言無効の訴えでは、医師の証言や遺言が書かれた当時の被相続人のカルテなどが証拠となります。無効原因としては、方式違背、遺言能力の欠如、共同遺言、被後見人による後見人またはその近親者に対する遺言、公序良俗違反、錯誤などです。無効とされる遺言により真に相続権が害された相続人だけが当事者適格を持ち、相続人であっても、別に法定の割合の遺産を受けている者については、訴えの利益がないとして訴訟却下となります。遺言の無効が認められない場合には、寄与分の主張や生前贈与を特別受益として主張し、遺留分で争う方法があります。遺言作成に不正があれば、不正に関与した相続人の相続欠格を主張することもできます。
