法律相談のお問い合わせ
相続問題のポイント
相続について学ぶ
- 種類別相続手続きについて
- 1不動産
- 2借地権・借家権
- 3農地
- 4各種事業
- 5預貯金
- 6借金
- 7生命保険金
- 8死亡退職金
- 9ゴルフ会員権
- 10財産分与請求権
- 11公営住宅の使用権
- 12墓地などの祭祀承継
- 13遺産分割後の手続き
法律相談に関するQ&A
1 遺言を残す意味
遺言をするメリットは、自分の思い通りに財産の処分ができることです。遺産分割協議の結果や法定相続分よりも、自分の意思を優先させたいと思った場合に、遺言をしておくメリットがあります。また相続人間の争いに対する抑止力にもなります。
たとえば、相続人でない内縁の妻に財産を残したいときは、生前贈与をするほかに、遺言状で内縁の妻に遺贈する遺言を残す方法があります。もっとも遺留分を侵害した場合には相続人から減殺請求を受けます。また同じく相続人でない息子の嫁に面倒を見てもらった場合は、子の配偶者は相続人ではないので、相続人であることが前提である寄与分も認められません。この場合は生前贈与以外に遺言で贈与する方法があります。
もっとも相続人の遺留分を侵害すると遺留分減殺請求を受けます。さらに相続財産の大部分が居住している土地家屋である場合は、住居だけは特定の相続人に残すなど特定の相続人に特定の財産を残す場合にも、遺言が活躍します。他の相続人の遺留分を確保しつつ、それ以外の財産は特定の相続人に相続させるという遺言ができます。もっとも全財産を特定の相続人に遺贈しても、遺留分減殺請求に対してはその遺留分の価格を支払えば問題はありません。他の相続人が遺留分減殺請求をしない場合、遺留分を無視して全財産を特定の相続人に残す遺言をしても問題ありません。妻と兄弟姉妹のみが相続する場合は、兄弟姉妹に遺留分はないので妻に全財産を相続させる遺言をしておく方法もあります。
親不孝息子に対して相続分をゼロにする遺言を書いても、遺留分減殺請求をされると、遺留分は取り返されます。まったく相続分を皆無にしようとする場合、廃除によって相続人でなくしてしまう方法があります。廃除は生前にもできますが、遺言ですることもできます。遺言で廃除をする場合に実際に廃除手続は遺言執行人がします。遺言書には廃除の意思と廃除の理由を書き、廃除が認められなかった場合と認められた場合の両方の遺産分割方法を書きます。
類型的に相続人間で争いになることが多いケースでは、遺言を残すべきです。次のようなケースなどは争いになる可能性が類型的に高いといわれます。
- ・兄弟姉妹の仲が悪い場合
- 特に被相続人と一緒に暮らしていた長男(もしくはその嫁)と他の兄弟姉妹との仲が悪いときは相続争いが起こることが多いようです。
- ・経済的に苦しい相続人がいる場合
- 経済的に苦しい相続人は、相続において多くの相続分を要求することが多いようです。
- ・先妻、後妻ともに子がいる場合
- 先妻は相続人になりませんが、先妻との間にできた子は当然に相続人になります。後妻の子との仲がよくないのが普通ですので、争いになることは少なくありません。
- ・内縁の妻やその子がいるとき
- 内縁の妻が相続人になることはありませんが、その間の子を認知している場合は、嫡出子の半分の相続分がありますので、法定相続分を要求してくる可能性があります。
- ・自宅等以外に分ける財産がない場合
- 財産が自宅以外にない場合は、自宅を売却してその代金を分けるしかないということも考えられます。残された配偶者が住む家に困るということにもなりかねません。
- ・自営業者や農家である場合
- 財産が分散してしますと家業の継続ができなくなります。
- ・面倒を見てくれた嫁がいるとき
- 息子の嫁は相続人にはなれませんので、財産を相続することはできません。しかし年寄りの面倒をみるのは実の子よりも嫁であるケースが少なくありませんので、こんなときは遺言で嫁に財産を残してあげましょう。
