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法律相談に関するQ&A
7 結婚や離婚を無効として争う場合
婚姻届に強引に署名をさせて勝手に婚姻届を提出するなど、財産目当てで結婚をさせられるケースもあるようです。
結婚は身分行為なので後見の対象にはならず、成年後見人がついていても被後見人単独で婚姻できます。婚姻には実質的に社会観念上夫婦であると認められる関係をつくる意思が要求されるので、単に婚姻届出を出す意思があっただけでは足りません。
実務上は、遺産分割の調停や審判の中で婚姻が無効であるとの主張がなされると、家庭裁判所は調停や審判を当事者に取り下げさせ、婚姻無効の訴えによる決着をみてから再度、調停などを申し立てさせます。相続人としては、寄与分や遺留分などで対抗するか、真意に基づかない婚姻として婚姻無効の訴えを提起することも考えられます。
偽装の離婚届を出されていた場合については、離婚する意思の合致のない離婚届は無効ですから、偽造された離婚届はやはり無効です。 離婚の記載のある戸籍を訂正してもらうには、まず家庭裁判所に離婚無効の調停の申立をして無効であることを認めてもらう必要があります。相手が死亡している場合は調停によらないで検察官を相手に離婚無効の訴えを起こすことができます。 その結果、離婚無効が認められると、戸籍の訂正ができます。
遺産分割の協議をするには、遺産として何があるかの遺産の範囲の問題と、相続人は誰かという相続人を確定する問題があります。通常は戸籍の記載から判断して相続人となる者の範囲を決めていきますが、離婚届が偽造されたのであれば実態に即し婚姻が継続していることを前提に判断がなされます。もっとも銀行預金の名義変更や払い戻しの手続をするには、戸籍の記載が訂正されていないと相続人であることが確認できないため手続きができません。
また裁判で離婚の無効が確認される前に妻を含めた相続人間で遺産分割の協議が成立すればその協議は裁判での離婚無効の訴えが棄却され、離婚が確定されない限り有効です。 離婚の無効を前提に遺産分割の調停や審判の申立てをし、離婚が無効で妻を相続人として遺産分割の調停を成立させ、審判を下すこともできます。
もっとも後日裁判で離婚無効が認められなかったときは、その限度で遺産分割は効力を失うので、特に調停の手続による場合などは、慎重を期して審判に移行するか、離婚無効の判決が出るまで待つことになります。
