法律相談のお問い合わせ
相続問題のポイント
相続について学ぶ
- 種類別相続手続きについて
- 1不動産
- 2借地権・借家権
- 3農地
- 4各種事業
- 5預貯金
- 6借金
- 7生命保険金
- 8死亡退職金
- 9ゴルフ会員権
- 10財産分与請求権
- 11公営住宅の使用権
- 12墓地などの祭祀承継
- 13遺産分割後の手続き
法律相談に関するQ&A
1 法律で決められている相続人(法定相続人)
相続人が誰になるか、その相続人の中で誰がどの程度の優先権があるかについては、民法で規定されています。民法は相続人の範囲を規定していて、これを法定相続人といいますが、相続分についても規定していてこれを法定相続分といいます。
被相続人に配偶者がいる場合は、配偶者はどんな場合でも相続人になります。相続開始時に配偶者であれば、その後再婚しても相続権は失いません。 もっとも相続開始時に配偶者でなかった過去の配偶者、たとえば前妻には相続権はありません。
父母、兄弟姉妹については、相続開始時に現存している者の組み合わせによって相続人になるかどうかが変わります。 被相続人に子供がいた場合は、子と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡していれば子供だけが相続人になります。被相続人に子供がいなければ、被相続人の父母と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡していれば父母だけが相続人になります。 被相続人に子供がいなくて父母が死亡している場合は、被相続人の兄弟姉妹と配偶者が相続人になります。配偶者が死亡していれば兄弟姉妹だけが相続人になります。
子供に関しては、非嫡出子と養子、胎児について補足説明が必要です。婚姻外で生まれた子供は非嫡出子とされます。父親との親子関係は認知があって初めて生じますが、認知があっても非嫡出子の相続分は結婚している男女間で生まれた嫡出子の2分の1です。
養子は血族ではありませんが、法律上は血族と同様に扱われ、嫡出子の身分を取得します。これを法定血族といいます。養子にもらった子は実子と同じく相続人になります。養子は原則として、養親と実親の両方を相続します。養子に出した子も他の実子と同じように相続権者になりますが、特別養子縁組で養子に出した子は実親との関係が終了するため実親の相続人にはなりません。ただし夫婦の一方が相手方配偶者の嫡出子を特別養子にした場合には、特別養子とその配偶者およびその血族との関係は消滅しませんので、特別養子は実親についても相続権があります。
民法886条により、胎児は相続に関してすでに生まれたものとみなし、死産の場合には例外的に生まれたものとみなさないということになっています。この規定があるからといって、胎児が生まれる前に代理人を選任して遺産分割協議に参加できるわけではありません。胎児以外の相続人は胎児を参加させずに遺産分割をできるものの、胎児が生まれた場合には遺産分割は無効になり、分割をやり直すことになります。
以上をまとめると、配偶者と子がいる場合は、配偶者と子がそれぞれ2分の1ずつ相続します。配偶者が死亡していれば子が全部相続します。配偶者と親がいる場合には、配偶者が3分の2で親が3分の1をそれぞれ相続します。
配偶者が死亡していれば親が全部相続します。配偶者と兄弟姉妹がいる場合には、配偶者が4分の3で兄弟姉妹が4分の1をそれぞれ相続します。配偶者が死亡していれば兄弟姉妹が全部相続します。子や親、兄弟姉妹が数人いるときは、人数で等分します。
もっとも相続開始前の推定相続人には相続開始前に何らの権利があるわけではなく、将来の相続についての単なる期待権があるにすぎないとされています。一般にいう期待権というのは、相手方が期待権を侵害しない義務を負い、第三者が期待権を侵害した場合は第三者に対して不法行為責任を問うことができます。
しかし推定相続人の期待権に関する権利性はほとんどなく、譲渡することや被相続人のした財産処分の無効性を争うこともできません。単に相続人としての欠格事由がない限り、廃除の手続によらなければ相続人としての地位を剥奪されないというものにしかすぎません。
いざとなったときに備えて自分の家計図を作成すると、相続のときにあわてなくて済みます。家計図は自分や両親の戸籍謄本をもとに作成します。両親、子供、祖父母、兄弟姉妹、甥と姪、おじ、おばが相続で遺産を受け取り、または受け渡す可能性のある関係者です。
いとこがいない場合は、おじ、おばからも相続する可能性があります。これらの者の中には日ごろは縁遠くなっている者もいるはずで、消息不明状態になっている場合もあるでしょう。年賀状くらいは出しあって、所在や安否を確認してもよいかもしれません。
